天体望遠鏡

カタディオプトリック鏡筒 VMC110L (ビクセン)


   VMC110L鏡筒一式 と 7倍×50mmファインダー+ファインダー脚 (ビクセン)
ファインダーの標準添付品は、スポットファインダーです。スポットファインダーは、光の点に狙いの星を
合わせると言う物です。暗い星に合わせる事は不可能とA80SS購入実績より分かっていました。
今回は、一緒に7倍50mmのファインダーを注文購入しました。

ガイド鏡へ変身
ファインダーを7倍×50mmに交換し取り付けました。
これでガイド鏡としての役目を十分に発揮できます。
内蔵のフリップミラーに若干のズレがあります。20〜30倍ならなんとか使用可。(ズレていますが・・)
50倍程度となると視野の1/6程度のズレが直視側と直角視側であります。
使用に耐えれません。メーカにクレーム処理依頼を販売店に依頼しました。
光軸はズレている場合は、ビクセンに返送の指示が取説にあります。
しかし、眼視確認では光軸は、OKです。
(ちなみに鏡筒は、made in china です。ビクセン商品購入にて初めての中国生産品です。)

カメラ(Fine PIX S2 Pro)を装着。
NSTアダプターのフィルターリングを使用して、直焦点撮影出来ます。合焦します。
CCDへのゴミ付着対策は、バッチリです。この使い方は、ガイド鏡ではありませんね。主鏡ですね。
直角視に取り付けのアイピースは、PL40です。f=1036にて26倍です。
使う事のなかったPL40を頻繁に使用する目的ができました。(ガイド星導入用)

VMC110L 直焦点での初撮影です。 月 2006.5.4 21:00 露出:1/90秒
自宅の庭での観望・撮影では、十分な見え味です。
今後の自宅の庭観望での活躍に期待です。

木星とガリレオ衛星 2005.5.4 21:09 露出:1秒

観望撮影画像
  月齢5   月齢6   月齢7

撮影風景
価格が安価のわりには、非常に良い見え味です。
直視と直角視の低倍率から生じる大きな対象物の見える位置のズレの対応を願います。
フリップミラー機能をなんとかして欲しいものです。

追記:あとピント調整時に対象の星がピント調整ノブを回すとクネクネと視野内を動きます。
ピント調整後、ノブの固定機能がないため、ウッカリ触ってしまうとピントがズレてしまいます。
いろいろと本商品、改善箇所がありますね。今後のビクセンの対応に期待します。
まずは、現行品のこの機材の直視と直角視のズレをなんとか対応を・・・。
   2006.5.9 記載
フリップミラー精度比較

VMC110L内蔵フリップミラーとA80SS標準添付付属(外付け)のフリップミラーの位置ズレ精度比較をしてみました。

VMC110Lには、PL17mm(60倍)、A80SSには、LV7mm(57倍)を装着。
同様に、VMC110Lには、PL40mm(26倍)、A80SSには、PL15mm(27倍)を装着。
直視側に無限遠の電柱を真ん中に導入し、直角視側に見える電柱のズレを観測しました。
やはり、VMC110L内蔵の直角視側のズレは、大きい事が判明しました。
外付けのものの約倍程のズレを生じます。
直角視にてカイド星を導入、直視側のCCD内に入っていなくなる可能性が大きくなります。
しかしながら、価格を考えるとVMC110Lは、定価23100円、A80SSは、定価36750円。
月、惑星等を眼視にて観望すると、はるかにVMC110Lの方が見え味は上です。
価格差、見え味を考慮すると、フリップミラーの精度までビクセンさんに要求するのは酷な気がしてきました。

構造的に考えても外付けのフリツプミラーと同等な精度を要求するのは難しい気がします。

まだ、ビクセンさんからの不具合対応の連絡はありませんが、返答に期待したいところです。


   2006.5.10 記載
VMC110L再入荷(まるごと交換)
 
VMC110Lをメーカにてまるごと交換してくれました
フリップミラーの直視と直角視のズレを確認しましたところ、
A80SS等添付の外付けのものと同等のズレに収まっております。
若干、VMC110L内蔵品の方が、精度良く調整されております。
。ひとまず、一安心しました。 

  2015.2、27 記載
あと、1点なんとかして欲しい内容があります。
ピントを合わせるためにピントあわせのノブを回します。
右に回して合集する時と左に回して合集する時とで画像の位置が違います。
回転を反転する時に画像が一気にずれます。ずれ幅は、非常に大きくオートガイドの
ガイド鏡として星を合わせるのに非常に手間がかかります。
オートガイドのキャリブレーションは簡単ですが、とにかく星の導入に手間がかかります。
   2006.5.11 記載
オートガイド鏡として確認

VMC110LでAGA−1によるオートガイドの設定の容易さ、オートガイドの調子を確認してみました。

結論、キャリブレーション、オートガイドの精度においては、バッチリOK good!です。
CCDの視野内にガイド星が入っておりました。直視側には、2.4倍のCアダプターを入れた状態です。
直角視側に20mmアイピースを差し星を導入。直視側になんと50倍もの倍率にもかかわらず、
外付けのフリップミラーより精度が良いのが確認出来ました。超簡単にガイド星の導入ができます。
EM−11 T2Jrでのオートガイド確認にて、30秒で設定アライメントは終了します。
EM−11の微動速度はデフォルトです。こんなに簡単に1035mm×2.4倍=2484mmものガイド鏡
のセッテイングが出来るとは、喜ばしいばかりです。
ガイド動作もバッチリで30分放置の確認で何事もなく中心にガイド星を導入しておりました。
EM−11 TEMMA2Jr 導入レポートへリンク

VMC110Lについてもっと知りたい方は、こちらをどうぞ。
(SE102との比較になりますが、VMC110Lの方のみをご覧ください。)

また、VC200Lとの情報となりますが、こちらにもVMC110Lの掲載があります。