望遠鏡が欲しい。まんざらの初心者でもない。でも、そんなにお金はかけられない。
大きい筒では、邪魔。アパート、マンション等でしまう場所に困る。
でも、良く見える望遠鏡が欲しい。撮影は時にはしたいが、それほど凝らない。
方にお勧めの望遠鏡の VMC110L(ビクセン)と SE102(ケンコー・トキナー)の
製品情報を掲載します。


VMC110L(ビクセン) SE102(ケンコー・トキナー)
焦点距離が長く、月、惑星(水星、金星、火星、木星、
木星の衛星、土星)の観望に適します。
暗いため星雲・星団の観望は苦手となります。
オリオン大星雲、アンドロメダ星雲等の大きな
星雲ならば倍率を下げれば観望は可能です。
撮影も同様です。
焦点距離が短く倍率を上げられません。しかし、低倍率で明るく
淡い光の星雲・星団の観望は適します。月、惑星より暗い
星雲・星団、彗星の観望に適します。
月は、青ハロがでます。月、惑星は見えないと言うわけでは
ありません。木星、木星の衛星、土星の輪などは良く見えます。
火星の縞模様となると倍率を上げられないため苦しいところが
あります。見る分には画面は明るくスッキリと見えます。
しかし、写真となると色収差でガッカリする事があります。
画像処理をすれば、それなりの画像が得られます。

口径 110mm
焦点距離 1035mm
光学系 カタディオプトリック式
標準付属品 スポットファインダー(接眼レンズは、付属しません。)
等倍(1倍)のファインダーのため非常に星を導入しずらい
です。月、木星、土星程度は容易に可能ですが、星雲・
星団となると非常に大変です。アンドロメダ星雲程度でも
苦労します。7×50mmのファインダー交換をお勧めします。
撮影 F値が9.4と大きいので暗くピントが合わせずらいです。
ピント合わせ時、画像がクネクネ動き、また引き込み側と
繰り出し側でピントの合った時に画像の位置が変わるので撮影しずらいです。
色収差はないので色のにじみはありません。
内臓フリップミラーを切り替えた場合、視野内にある
画像の位置に大きなずれがあります。
倍率によっては
視野から外れる事もあります。(この問題については、
まるごと交換して頂けました。)
売価 22000円程度(アマゾン価格)
接眼レンズ(2本)、ファインダー7×50、ファインダー脚を
準備となるとSE102と同等の売価となります。
注) 下記からの写真はファインダー、接眼レンズ挿入部
を交換してあります。納入の形は、ここを見てください。


口径 102mm
焦点距離 500mm
光学系 アクロマート短焦点屈折式
標準付属品 9×50mmファインダー、2インチ天頂ミラー、
プローセルアイピース(PL10mm・PL25mm)
2インチ天頂ミラーは大きく重く使いずらいところがあります。
追々、ビクセンのフリップミラーと交換が便利で好ましいです。
撮影 色収差があるため色のにじみと色の差があります。
紫色の濃い星の色となります。
売価 37000円程度(アマゾン価格)
注) 下記からの写真はアリ型プレートを交換してあります。
納入の形は、ここを見てください。

追記 初心者には、SE102の方が使いやすくいろんな天体を簡単に
導入でき良いかと思います。収差はあるもののピント合わせが
安定した機構で容易に可能です。天体を観望する場合、めった
に100倍は使いません。せいぜい80倍程度です。SE102で
倍率に不満が出た時に次期導入としてVMC110Lを選んだ方が
良いかと思います。


両機ともに問題がありますが、両機の問題をクリアした口径100mm
程度の一番安価な望遠鏡は現行モデルでは、ビクセンのED103S
です。口径を下げてED81SUとなります。


ご自分の使い方、都合に合わせ選定ください。
 
外観(購入した時は、スポットファインダーです。)
星をあわせずらいので7×50に交換しました。
外観
ファインダーは、9×50が最初から付いていて星あわせに不自由はありません。


大きさ(長さ)は、430mm強です。 大きさ(長さ)は、500mm強です。


三脚(カメラ三脚)に取り付けの穴が切ってあります。 カメラを載せられるように、自由雲台等を付けるネジが準備されています。


カメラ三脚取り付けネジ部を拡大。 とくに調整する機構はありません。


赤道儀、ポルタ等に付けるアリ型の位置を90度回した位置に変更できます。
ネジ穴が準備されています。
フードが取れます。


接眼レンズ選び 倍率 備    考
VMC110L SE102
10mm 103倍 50倍 NPL25(ビクセン)
ケンコー付属品 PL10
15mm 69倍 33倍 NPL15(ビクセン)
20mm 52倍 25倍 NPL20(ビクセン)
25mm 41倍 20倍 NPL25(ビクセン)
ケンコー付属品 PL25
30mm 35倍 17倍 NPL30(ビクセン)
フードを取った様子です。


取ったフードです。内周にフエルトが貼ってあり、これの摩擦で
固定される方式です。


特に調整機構は、ありません。 特に調整機構は、ありません。


スポットファインダーについて

スポットファインダーとは、光学系がまったくないファインダーです。
光の点に星を合わせ星を導入すると言うものです。
光に星を合わせるので暗い星の導入は、ほぼ不可能です。
光学系がまったくないため倍率は、等倍(1倍)です。
肉眼だけが頼りで肉眼のみの力で見て導入をするものです。
月、明るい惑星等は、導入できますが、星雲・星団となると非常
に導入に苦労します。アンドロメダ星雲程度でも大変です。肉眼で
容易にアンドロメダ星雲が見えますか。。と言う事になります。
暗い星のある位置に光があたりますのでどこにあるのかも分かりません。
M27、リング星雲程度でも導入は不可能に近いです。自分で見て
いる星の位置がまったく分かりません。
光学系のある7×50mmへの交換をお勧めします。
ファインダーの調整は、外周の3本の調整機構で行います。
黒いのは、ネジです。銀色のは、動くピンとなっています。
先端部には、ゴムの輪(Oリング)が入っています。
非常に調整が簡単にできます。


調整部が長穴の奥深くにあります。触らないようにしてあります。

ドロチューブのしぶさ調整のネジがあります。
この写真の様、ビクセンのフィリップミラーが付きます。
もちろん合焦します。取り付けに際し、加工は不要です。


三脚に付けるネジ穴が準備されているので専用の脚
がなくても何とか使用できます。追って、ポルタ、赤道儀等を買いましょう。
昔の架台等があれば改造工作はいかがでしょう。
アリ型プレートには、三脚用のネジはありませんのでアリミゾプレートの準備が
必要です。(ケンコー製のアリ型プレートも同様です。)
このようにすれば、ポルタ等がなくても安定した画像が楽しめます。


カメラ三脚で楽しむ方法です。 カメラ三脚で楽しむ方法です。


以下からの写真は、中央の電柱のガイシを撮影しています。



フリーソフトのシンプルカメラの画面です。
シンプルカメラを使用しての撮影です。
撮影には、Webカメラを改造して使用しています。
バッファローの売価2000円〜3000円程度のWebカメラです。
直焦点撮影です。


撮影中の様子です。焦点距離が長いため倍率が高いです。
導入は、SE102より大変です。
撮影中の様子です。


VMC110Lで撮影した画像です。 SE102で撮影した画像です。
露出は、シンプルカメラ自動です。 露出は、シンプルカメラ自動です。


撮影画像紹介 VMC110L 撮影画像紹介 SE102
(VMC110L) (SE102)  月食(類似 SE120)
惑星(類似画像 VC200L) 惑星(なし)
星雲・星団(類似画像 VC200L) 星雲・星団(類似画像 A80SS)
星雲・星団(類似画像 VC200L) 星雲・星団(類似画像 RFT102S)
星雲・星団(類似画像 VC200L) 彗星(類似画像 SE120)
見る分には、視野内はハッキリクッキリ明るく素晴らしい
のですが、撮影となると上紹介の写真の様になります。


追記 VMC110は、機構的にやだ。
SE102は、色収差が大きくやだ。
同じ口径102mmでもアポクロマートレンズ(ED、蛍石)
となると撮影画像は以下の様になります。
と言う方でもう少し予算の出せる方へお勧めは、A105M鏡筒です。 星雲・星団
ドロチューブ部は、ED103Sと同じ、焦点距離が幾分長い 彗星
ので倍率が出て色収差も緩和されます。売価は、48000円程度です。
口径を下げて A80M鏡筒と言う手もあります。売価は32000円程度です。
ファインダーは、7×50mmに交換しましょう。




ご自分の仕様、都合にあわせ選択ください。